8.新しい"首都東京"を創る

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<東京都と新首都東京、そして首都圏>
東京都と新首都圏、そして首都圏の図

図から明らかなように、東京都はそのままで首都と呼ぶわけにはいきません.首都は、現在の首都機能を持つ山手線内側の地区と、東京湾岸に帯状に展開する細長い水域(バーチャル都市)とによって構成されます.このような都市を囲み、東京、神奈川、千葉、茨城、埼玉などの自治体が首都圏を形成します.首都圏の中で明らかに性格の異なった首都機能領域(首都)とそれ以外の領域とははっきり分けて計画を進め、それぞれ特徴ある都市をつくることが、首都東京と東京圏を共に魅力ある都市にする最も効果のある方法です.

<新首都東京マスタープラン>
新首都東京マスタープラン 凡例

ヤジロベエ形態をもつ首都東京計画は、このような過程から提案されるものです。東京湾は関東平野に住む2000万人の人達にとって重要な水面です。その環境保全のために十分な統合がもたれていません。新首都東京計画は、日本の首都として、これまで定義されていない領域を設定すると同時に、東京湾の水面を国際都市として、国民のための広場として保全するものです。
また、リアル都市とバ−チャル都市の組み合わせによって300年にわたる都市計画を可能にするものです。ヤジロベエ形態の頭に担当する部分は、皇居並びに三権の建物をもつ都心の区部です。そこは、首都機能と呼ばれ、既に世界でも類をみない見事な、美しい、豊かな都市空間をもった美事な景観を備えています。それはリアル都市です。衣紋掛のように東京湾岸に張り出した東西全長80Kmにわたる領域は、現在水面であり、将来そこにどのような都市の姿を描くこととなるのか、・・・・つまり、バーチャル都市です。これらリアル都市とバーチャル都市を組み合わせて新たな「首都東京」という政治領域を指定するのです。このような、リアルとバーチャルの組み合わせが将来、首都という「都市創り」を達成させる絶妙な鍵となります。先づ第1に為すべきは、ヤジロベエ型首都の線引き、即ち領域を指定することです。これは更に、現在の財政疲労の時代にコストをかけずに実現できる方策なのです。300年にわたる計画ですから、財政出動の可能な範囲でその時代に適した建設をすればよい。100年〜300年の蓄積によって、次第に理想的な姿を現わしてくる。要は時代に応じた蓄積によって理想の姿に近づくという建設を行うことです。
バーチャル都市の部分の機能は、現在東京(及び首都圏諸自治体)がもっている様々な問題を解決するための場として重要な役割を果たします。それは廃棄物処理、計画的都市建設、湾岸自治体間の調整、東京湾の環境保全とミティゲーション、美しい国際モデル都市の建設による安全保障、内陸部への影響、安心して住める都市創りによる人心の安定、環境のもつ教育効果の実験、文化の創造、経済の活性化と発展等々数多くの効果を生むものです。とくに、グロ−バルガバナ−スアイランドの建設のように、国家レベルの機能を越えて、国際レベルの機能────それは21世紀以降に求められる大きな動きとなります────を置くためにはヴァチャル都市を要求に応じて少しづつ具体化していく以外に良い方法はありません。

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