10.中央と地方:地方都市東京の整備

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首都東京 2100年の図 首都東京 2300年の図
首都東京を創る -2000年- 首都東京を創る -2300年-

"新首都東京を創る"ことは行革につながります。新首都という新しい行政領域をつくることになりますから、当然そのための行政改革を行わなければなりません。新しい領域をつくった後に残された領域(例えば東京都の山の手線より外側の領域)は中央である"新首都東京"に対する"地方都市東京"に相当するわけです。
地方都市東京の整備は、新首都東京を創る以上に重要です。首都移転論によって指弾された東京の欠点は、この"地方都市東京"における諸問題だったのですから。
ここにおける問題として、1.都市住宅 2.公園緑地等空間のゆとり、の二点をとくに挙げておきます。この二点の解決のために"新首都東京を創る"ということは必須の条件であることは既に述べました。

都市住宅の整備:

戦後、量を競って公営住宅(公団を含めて)を建ててきた時代がありました。大戦によって消耗された住宅不足に対して、多くの人達に平等に住宅を供給する政策の下に、標準化された低質(当時は標準的な質をもつものと考えられていましたが)の公営住宅が建てられました。質の低下に対する歯止めとして設けられた標準設計ですが、「質」が更めて問はれる時代(「量」からのパラダイム転換)を迎えると逆に質の向上に対する足枷となります。これまで建てられてきたものの質は限度以下です。加えるに戦後数々の災害を経験して耐震規準が飛躍的に改善された結果、実に多くの既存公営共同住宅が耐震規準を充たさず、老朽化し、建て替えられなければならない時代を迎えています。しかし、地価の高騰、空閑地減少によって、これまで建ててきた公営住宅の建て替えには土地が不足し、厖大な時間と努力が必要になります。都の試算によると某都営団地の建て替えを完了するには、25年という歳月と、現在の容積を遥かに越える容積の増加(これは住環境としての劣悪化、ゆとりの喪失を意味します)厖大なコストという三重苦が稼せられていると報じています。必ずやってくる数百万戸の住宅の建て替えは、将来にパニック状態を引き起こすでしょう。
新首都のバ−チャル領域を要求に応じて、埋立て公有地を造り、そこに、低容積(200%以下)の公共公営賃貸住宅を建て、21世紀以降の典型となる都市住宅を老朽化した公営住宅(私営も含め)の建て替えとして建設します。職住近接の良好な住環境を保つということはこれからの都市住宅の典型を提示していくことにもなります。今後内陸部に予想される災実パニックの最良の緩和策でもあります。又、都市住宅の在るべき姿のモデルをつくることにもなります。それが内陸部の都市住宅の姿に好ましい影響を与えていくことになります。
"都市を創る"うえで、都市政策の最重要課題は都市住宅です。

公園緑地等の空間のゆとり

都心の住宅を、新首都東京のバーチャル都市領域の中に公営共同賃貨住宅として建て替えていくことによる跡地は、都市に必要な公園緑地としていきます。跡地には、建物を建てないこと。この方策によって過密な都市に空間のゆとりをもたせることができます。災害時有効な空地となると同時に、日常の都市生活におけるゆとりと潤いの場となります。

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